2007-05-03

写真三昧

午前中、明日の神話を見た後、東京都写真美術館で「夜明け前〜知られざる写真開拓史。関東編」と「"TOKYO" マグナムが撮った東京」を鑑賞。「夜明け前」では、担当学芸員によるフロアトークに参加した。古写真は、今の写真と違って焼き増しが難しかったようだ。なので写真を写っている画像としてだけでなく、写真というモノ(Piece)としても見なければならないと言っていた。写っている絵だけでなく、貼られている台紙に書いてあること、裏に書いてあることが非常に重要ということだった。また100年前は報道写真や記録写真といったカテゴリー分けが曖昧だったらしく、西南戦争で負傷した兵士の記録写真が楕円形のフレームで切られているものもあった。これから8年かけて日本にある古写真の研究を進め、その成果を発表するとのことだ。非常に楽しみである。

次に「"TOKYO" マグナムが見た東京」を鑑賞。そういえばこれをメインに見に行ったのだった。U女史からチケットをもらっていたのでありがたく使わせてもらった。このblogが始まった頃、Capa in ColorというRobart Capaという写真家の展覧会に行き、その数日後にカメラを買ってしまったという記事がある。誰も覚えていまい。マグナムは、キャパとその仲間が作った写真家集団だ。今年で60周年らしい。
展示では終戦からの写真が年代順に並んでいた。戦後復興期、彼らは日本自体が珍しかったようだ。特に人を撮っている。この頃のマグナムの写真家の作品にはドラマがあるように感じる。被写体が同じ日本人ということもあり、見ただけでどういうドラマがそこにあるのかがわかる。90年代バブル期になると人以外のものが被写体になることが多くなっている。日本人が珍しくなくなったというのもあるだろうが、日本人から魅力がなくなった頃なのかなとも感じた。

帰りに恵比寿麦酒記念館に行きビールを飲む。ここでは安いだけでなく、赤、白、黒ビールも飲める。

私が小学生の頃、父とよく旅行に行っていた。旅行に行くといっても観光地だけに行くのではない。郷土資料館や歴史資料館によく連れて行かれた。そこで必ず父は何か資料集的なモノを買っていた。宿でそれらを読みながら力尽きて寝るというのが常だった。今日私はつい「夜明け前〜」の論文集を購入してしまった。どうやら血は争えないもののようだ。

フロアトークでわかったことだが、担当の学芸員の方には各作品や展示方法に深い造詣や思い入れがあるようだ。おそらくフロアトークに参加しなければ、展覧会の意図も十分わからずただ古い写真が並んでいるだけだっただろう。「貴重なんだぁふぅ〜ん」で終わってしまっていたかもしれない。小学生の頃父と資料館に行くと、よく展示品について解説してくれた。私はそれに慣れてしまっているので、解説がないと非常に物足りない。例えばpodcastで方法で担当学芸員による解説を公開してくれればずいぶん助かるのだが。iPodといったPortable music playerが普及してきたので、Webにあるファイルをダウンして持ってきてねくらいで良いと思う。東京都現代美術館ではやったことがあるようだ。

今日行く予定だった国立公文書館には結局行けなかった。明日の午前中行き、その後武相荘に行きたい。






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