2007-03-30

シンクライアントの時代?

PC Watchの記事日本HP、デザインへの取り組みを説明によると、HPが2012年までに実現するビジョンの中に、シンクライアントノートPCというものがあるとのことだ。シンクライアントに関しては、色々あったようなことを聞いたことがある。少なくとも私の周りを見る限り、シンクライアントは浸透しているorしつつあるように思える。既に私が所属する研究室では、私の同僚と、院生は、Xサーバを使ってリモートで作業しているし、私もデータ解析や論文執筆は、自分のPCをX端末にして作業している。さらにVPNやVNCを使ってMS-Windowsのデスクトップをネットワーク経由で飛ばして作業するといったことが普通に行われている。

シンクライアントが提唱された当時は、ネットワークやCPUが遅くて使い物にならなかったのかもしれないが、すでにこれらのスピードは実用上支障ないレベルに達している。 とはいえ、スタンドアロンで高機能なPCが近くにあって、ネットワークの向こうからはWebページとemail、動画がやってくることに慣れてしまったユーザにはちょっとしたパラダイムシフトなのかもしれない。

考えてみると最近流行のAjaxは、シンクライアントの真骨頂だと思う。WebブラウザをJavaScriptインタプリタとして扱い、ブラウザで動くプログラムをダウンロードする。そのプログラムにはユーザとのやりとりだけを担当させ、必要なデータはネットワークの向こうのサーバから持ってくるし、保存が必要なファイルはサーバに保存する。イメージが湧かなければ、Google Doc & Spreadsheetsを使ってみるといいだろう。テキストエディタとスプレッドシートがネット越しに使える。Ajaxが広がれば、ユーザの近くにあるPCは、JavaScriptが使えるブラウザが動くだけののスペックであればいい。間違ってもCore2 Duoみたいなチョッパヤで大電力食らいのCPUはいらない。(だがAjaxはアクセシビリティの観点からは解決すべき課題が多い。この話は後々書く必要があるだろう。)

シンクライアントは、もう夢物語ではない。Googleや、Yahooがないと生きていけなくなっている多くの人は、知らず知らずのうちに使い始めているのだから。

3日目に突入した終夜運転の最中、ふとそう思った。






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