2007-03-16

ハンコは嫌いだ

久しぶりにハンコが嫌いだという思いをした。そもそも私は生まれつきハンコが嫌いである。高校生の頃は、ハンコを作りもしないと宣言していたほどだ。(母上の「婚姻届はどうするの?」という問いに愕然とした覚えがあるのは秘密だ。台湾の故宮博物院で御璽を見て、むしょーに欲しくなり、街中のハンコ職人に無理を言ってその場で印鑑を彫らせたコトはもっと秘密だ。)それ以降、ハンコとはほとんど無縁で、就職してもハンコを突くのは、催促されたときに一気に押す出勤簿くらいなものだ。

しかし事件は昨日起こった。銀行窓口に用事があり、窓口の前の番号札を取るところに店員さんがいて、何をしに来たか聞かれた。 用件を伝えると、身分証明書とお届け印を持ってきたかと問われた。不覚にも、いつも持ち歩いているカバンではなく、ちょっとしたお出かけ用の書類入れしか持っていなかった。こんなこともあろうかといつもカバンに入っているはずの印鑑は、そこにはない。 涼しい顔で、「あぁ印鑑がいるのですか。残念。出直してきます。」と店員さんに失礼の無いように、その場を繕ってはみたものの、「印鑑なんて、前近代的な認証法を引きずってんじゃねぇ」という心の叫びが顔に出ていたに違いない。

だいたいこのご時世、印鑑などというものは、「私の身元に不審ならば、長閑宮に問い合わせてごらんなさい。その御名御璽に不審あればだけど。」的なセリフを吐くくらいの度胸がないと意味無いだろ。なんで銀行の窓口業務は15時までなんだ?窓口行って、店員さんが計算機叩かないこと無いだろ!どーせ電算化されてんだからバッチ処理なんか夜中にやれよ。だいたいなんでバッチ処理なんだ?リアルタイムでやれよ。100歩譲って印鑑が認証に必要だとしよう。印鑑を認証に使うっていうんだったら、身分証が必要とか言うなよ。

久しぶりに理不尽な怒りを覚えた。






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